こやま一家
2001年、モンゴルの草原で働く!それだけで、あっちこっちの旅行社へ手紙やメールを出して、唯一連絡をくれたのが、ウンドゥルシレット リバーサイド キャンプ。
あーもういっか、来年は行くのやめようっかなーと思いつつ、夏が近づくと帰りたくなってしまう。
気が付くと、15年。長い時間が経っていました。
そんな不思議なウンドゥルシレットをご紹介します。
ウンドゥルシレット リバーサイド キャンプ
ウンドゥルシレット リバーサイド キャンプは、ウランバートルの南西200kmのところにあります。
旧都カラコルムへ向かう道を進むこと2時間。ルンという町に到着します。その町を過ぎて、1時間もしないうちにウンドゥルシレット村を示す看板が出てきて、道を左にそれます。曲がるというより、道からそれるのです。ここからは、デコボコな草原道。モンゴルらしい旅の始まりです。
何で、方向がわかるの???というか、この道で本当に合っているの??旅人の不安はどんどん募っていく、でも、運転手は鼻歌歌って運転しているし。。。えーーー!とドキドキしている内に、とっても小さな村に到着します。キャンプ場はそこから、南へ13km。
突然、地平線の彼方から赤い屋根が見えてきて、何?と思ったら、そこがキャンプ場です。
ウンドゥルシレット リバーサイド キャンプは、トーラ川のほとりにあります。川のほとりにあるキャンプ場は珍しく、モンゴル人もおおっと思うような場所です。
河岸の少し小高い場所にあるので、川の向こうの草原と山々はパノラマ状に広がり、まるで映画の中にいるような気分になります。
朝は川向うの山から太陽が昇ります。言葉にできない厳かなものがあります。
ちなみに9月になると肌寒くなってきますが、川から靄が立ち込め、とても幻想的な世界を作りだします。
遊牧民が起きだし、お茶を沸かすために点けたストーブの煙がゲルの煙突から上り始めます。あっ、あのゲル、なかなか煙が出てこないなあ。お寝坊さんだなあ。そんなことを思いながら、のんびりと時間を過ごすことができます。
乗馬
ウンドゥルシレットは、平らな草原と小高い山があるので、乗馬も様々なコースをお楽しみいただけます。
初日には、3km離れたホジルト丘に向かいます。この丘は、トーラ川のほとりにあり、丘の上から見下ろす川の景色も素敵です。また、少し高い所に上がると遮るものがないので、風が強く吹きます。暑い日差しの中の風は気持ち良いものです。
その後、あなたの乗馬レベルに合わせて、コースが決まっていきます。
川の水量が多くなければ、川を渡ることも可能です。川の向こう7kmのところに小さな岩絵があります。お昼が遅くなっても大丈夫!という方は、そこまで行くことも可能です。
もっと馬に乗りたい!という方はお弁当をもって、川とは反対方向15km離れたシャルデルにも岩絵があります。こちらは、朝出発して、シャルデルでお弁当を食べて、戻ってくるという1日がかりの乗馬になります。
両方とも岩絵は、多くの絵が残されているわけではなく、大鹿のような生き物の絵が数点残っているだけです。それでも、そんな歴史的なものが、身近にあるというものは不思議な感覚におちいります。
もっともっと乗馬を楽しみたい方は事前にお申込みを頂ければ、草原にテントを張って泊まる、テント泊コースもあります。こちらは、本当の満天の星空もしくは漆黒の闇。時々、馬がいななくのが聞こえるだけの、音のない世界を体験できます。草の上に寝転んで、見上げる空の広さは地球の大きささえも感じさせてくれます。
遊牧民宅ホームスティ
遊牧民の生活を体験したかったら、遊牧民のゲルにホームステイというコースもあります。身振り手振りで会話をすると、お互いわからなくて、急に笑い出して、仲良くなる。そんなハプニングも楽しければ、子供たちの元気さにつられて、外を駆け回り、夜はぐっすり眠れたり。何も知らないのですから、失敗してもいいんです。とにかく、やりたいことは、やりたいってアクションしてみましょう。ただ、ダメなことは、厳しくダメという言ってきますので、それは守りましょう。それはお互いの民族、家族への思いやりにつながるのですから。
もし乗馬でお尻が痛くなったのであれば、午後は乗馬をお休みして、ビールを飲みながら、レストランにあるモンゴルの本をゴロゴロして読むも良し。
シャガイと呼ばれる羊のくるぶしのおはじきで、モンゴルのゲームをするも良し。
モンゴル弓矢で誰が一番遠くまで飛ばせるかチャレンジするも良し。タバコを賭けて、スタッフと的当てゲームしても良し。
ボートで川下り
もう少しアクティビティに!と思ったら、ボートがお勧めです。午後の暑い日差しにまいった馬や牛の群れが水の中に涼みにやってきます。近くを通り過ぎたいのですが、まるで不審者を見るように、馬や牛はこちらを一斉にギロッとにらみ、やれやれと離れていきます。家畜が動き出す時に水しぶきも群れが大きいほど圧巻で、暑い日に聞くバシャバシャッという音は涼しさを呼びます。
朝夕の涼しい時には、釣りもできます。一番のヒットはナマズです。釣った魚はリリースしてあげて下さい。釣り竿と一緒にルアーもお貸ししますが、一番釣れる餌はバッタです。釣りをしようと思ったら、事前にバッタを捕まえておいてくださいね。
一日が終わり、夕暮れが近づくのは夏だと夜の9時過ぎ。ピンク色から紫色へ移り変わっていく空の色は、写真を撮りたくなりますが、そのスケールの大きさは決して小さな四角の中には納まりきれるものではありません。
新月の時に訪れると、満天の星空に驚きます。
満月の時に訪れると足元を照らす月の光の強さに驚きます。
人工衛星が動いているのが見えます。
天の川って、本当にあることを、ここで知りました。
気球
早朝5時に起きて、目玉商品のアクティビティを楽しみませんか?(実は夕方もあるんですが)
草原での熱気球のフリーフライトです。
熱気球は風まかせですので、キャンプ場から離陸することもあれば、もう少し川から離れた場所から離陸することもあります。(なぜなら川を越えてしまうと、北へ18km、南へ13km行かないと橋がないので、追跡するトラックが熱気球に追いつかなくなってしまうのです。)
キャンプ場の敷地内から離陸すると、大きく見えるゲルが、膨らんでいく熱気球の横で、だんだん小さく感じていきます。
モンゴルの空に映える、黄色と青色のフリーバード号。
モンゴルの空と太陽と大地を描いたモンバード号。
搭乗するお客様の人数により、どちらの熱気球に乗るかはお楽しみとなりますが、乗っても楽しい熱気球は、下から見ても楽しいものですよ。
空の冒険は、本当にどこまでも草原だっていうことを、空の上から再確認させられます。
高低差のないウンドゥルシレットは、トーラ川が大きく蛇行しています。地上からはよくわからないものの、それも空に上がれば、大きく畝っている川を見ることができます。
ウンドゥルシレットは、あなたの「やりたい」をお手伝いします
熱気球に乗って、空の散歩も
馬の背から、大地の散歩も
ボートに乗って、水面の散歩も 楽しめるのどかな場所です。
旅ではあなたがチンギスハーンです。
チンギスハーンの気分で馬で草原を駆けても良し。
(これは、個人の乗馬技術と安全の配慮により可、不可もありますが。。。)
お尻が痛いのならば、無理して馬に乗らなくても良し。
日本で寝られないのならば、寝だめしても良し。
いつも時間がないならば、たまった本を読みまくっても良し。
牛糞を拾っても良し。
ウンドゥルシレットリバーサイドキャンプは、あなたの「やりたい」ことをお手伝いできるようにサポートします。
そして、モンゴルファンになって、羊の匂いをプンプンさせて、日本に戻ってください!
それが、私達の一番の希望です。
モンゴル人のサンボ〜と結婚して、今は子供のナランと三人でウンドゥルシレットリバーサイドキャンプで働いています。