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ホブド県 ブンボト山とドゥルグン湖の物語

みなさんこんばんは。

ダンバ ガンフレルです。日本で弁護士になるために勉強しています。

ホブドにある私の故郷の紹介をさせていただきます。

ホブド県

ホブドはモンゴルの西側にある県です。

ホブドはウランバートルから1400kmぐらい離れていて、飛行機で3時間、車やバスなら30時間もかかります。遠いですね・・・

私の出身はホブドのチャンドマニ村です。

ホーミーが生まれたところとして有名です。

ホーミーが生まれた村なので、みんなホーミーが上手!私も村の友達に教えてもらって2ヶ月ぐらい練習したらできるようになりました。今も出来ます。

ホブドには、アルタイ山脈の高い山があり、湖もたくさんあります。

 

大きな湖は3つあって、ハル湖、ハルオス湖、ドゥルグン湖です。どれも地図で見てもわかるぐらい大きな湖です。

ホブド県とオブス県の間には、大きい湖の底という名前で呼ばれているところがあります。

そこには小さい湖がたくさんあって、山脈に降った雨が湖として溜まります。ホブドは水のたくさんある綺麗で草原が豊かなところです。

ドゥルグン湖

ドゥルグン湖には海のように塩があります。

ドゥルグン湖は、塩とじゃりによって綺麗な水が維持されています。

夏は泳ぐこともできます。6月~8月が気持ちいいですね。モンゴル人は泳げる人が少ないので、泳いでいる人は少ないですが、泳ぐと気持ちいいですよ。夏は水も暖かいです。

最近、新しくツーリストキャンプができました。ドゥルグンハタンキャンプです。

ドゥルグンハタンというのは、ドゥルグンの姫という意味です。

モンゴル第二代皇帝のオゴティの奥さんがという名前で、ホブド出身のお姫様です。

オゴティハーン

その名前にあやかり、湖はドゥルグン湖となり、ドゥルグン湖の姫という意味のドゥルグンハタンキャンプが生まれました。

大モンゴル砂漠

ドゥルグン湖の周りは綺麗な草原が広がっていますが、湖の近くには大モンゴル砂漠という砂漠があります。

大モンゴル砂漠は、中国内モンゴルから続いていて、モンゴル中央部ウブルハンガイ県のエルスンタサルハイまで繋がっている大きな砂漠です。

ブンボト山

ドゥルグン湖から西へいくと、両親の故郷であるブンボト山があります。

ドゥルグン湖からブンボト山までは草原が広がっており、モンゴルブフン(モンゴルサイガ)という貴重な鹿が生息しています。

モンゴルサイガ

私も夏になると、ブンボト山の親戚の家によく遊びに行きました。

ブンボト山は3000mぐらいの高さがある山なので、山の上は涼しく、湿度が高いために美味しい草もたくさん生えています。

その草を求めて羊たちが移動するのに合わせて人間も山の上で生活します。

 

山の上まで車でいくことはできません。

ラクダに生活のための荷物を全部括り付けて山の上へ移動します。昔から変わらない遊牧の移動がブンボト山では残っています。

 

ブンボト山での生活

ブンボト山はウランバートルから離れているので、遊牧民の生活は昔からほとんど変わっていません。

ブンボト山の遊牧民は朝日とともに起きます。

太陽が出てきたら牛が起きて草を求めて移動し始めるので、その前に乳搾りを行います。

ヤクの乳搾り

ホブドでは、夜間に家畜を柵の中にいれることはしません。

乳搾りをした後、馬で羊やヤギの群れを追います。

ブンボト山には狼がたくさんいるので、昼間でも人が家畜を見張っていないと狼に食べられてしまいます。見張りはかかせない仕事です。

また、ホブドには希少な動物であるユキヒョウが生息しています。ユキヒョウはヤクをよく食べます。山の上ではヤクをたくさん飼っているし、ミルクも濃くて美味しいからですね。

ヤクのミルクはモンゴルで一番美味しいと評判です。

ブンボト山にはタルバガンもたくさんいるので、若い遊牧民たちは食べるためによく狩りをします。

 

タルバガンの食べ方

普通に煮て食べることもあるし、ヤギのボードグのようにして、匂いの強い野生のネギと一緒に食べることが多いです。

タルバガンのボードグの作り方

1.頭を切ります。

2.皮に穴があかないように注意しながら、首のところから内臓や肉や骨を全部とりだします。

3.中に焼いた石と肉を入れます。

3.首を馬の尻尾の毛でしばって中に空気がはいらないようにします。

4.牛のふんを集めて地面で火を起こして焼きます。

自然の長ネギと一緒に食べると美味しいです。ブンボト山へきた時はぜひ食べてくださいね。

両親について

両親はチャンドマニ村に住みながら仕事をしています。

お母さんは遊牧民から家畜の毛やカシミヤなどを買って、ウランバートルの会社に販売する仕事をしています。

お父さんは2016年までは村の副村長をやっていましたが、今はスイスの国際自然保護プロジェクト「The nature conservancy in Mongolia」の担当者として、遊牧民に自然の守り方や観光を仕事にする方法などを教えています。

記事の上の方で説明した、ドゥルグン湖にあるドゥルグンハタンキャンプはこのプロジェクトでチャンドマニ村の人たちによって作られました。

チャンドマニ村は都市のウランバートルから離れているので、純粋な昔ながらの遊牧民の気持ちが残っています。本当に優しい人たちです。

ぜひ遊びに来てくださいね。

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Gankhurel Damba
ホブド県のチャンドマニ村出身。
中央大学大学院法学研究科。

将来はモンゴルで弁護士になるために日本で勉強しています。

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