モンゴルの文化

13世紀チンギスハーン時代のモンゴルの伝統的な儀式

新年の儀式

神巫、巫女らは連日にわたる祈祷を行っている。わらで人形や犬の形を作り、いろいろな色の絹を刻んでその腹に入れ、宮殿の城壁に並べて高官たちに射させた。

また神巫は、大汗や后、高官たちの体を白と黒の羊毛で紡いだひもで頭から足までぐるぐる巻きにし、片面太鼓を打ちながら祈禱した。大きな銀の箱に火を燃やし、馬乳酒、バターなどを入れて火力を強め、大汗や后を巻いた羊毛のひもを切って火の中にくべた。今度は赤い絹を細長く切って、また大汗や后たちの体を巻くといったことを繰り返し、最後に皆に三回つばを吐かせた。

国家安泰と人びとの平安を祈った。

儀式が終わると大汗らは着ていた着物や帽子を脱いで神巫に渡し、新しいものを身につけた。これが災厄や悪神を追い出すお祓いの儀式であった。

出征

モンゴル人は満月の日に出征し、晦日の夜に帰還することを尊ぶならわし

初乳絞りの儀式

まず手桶を持って牝馬の張った乳房を柔らかくもみほぐした。そして子馬を乳首にくっつけて乳房に乳をためさせた後、子馬を母馬から引き離してしぼり始めた。乳が手桶にいっぱいになると、それを大きな牛皮の袋に移す。巫女が鹿の角で作った杓で三回、しぼった馬乳の初物を天と地にささげた。

羊の右側の四本の長い肋骨と右側の脛の骨を牝馬つなぎ縄の端で焼く儀式を行った。

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